一度離脱した見込み客へ強力に再アプローチするリターゲティング広告とは

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近年、ビッグデータ活用やアドテクノロジーの進化により生まれた「リターゲティング広告※1」という新たな広告手法は、CVR向上に効果があるとして様々な企業が一斉に導入し注目を集めるようになりました。特に通販・EC企業が導入した場合に効果が高く、2014年にはEC向けのリターゲティング広告サービスが急速に普及しました。

リターゲティング広告とEコマースの相性が良い理由として考えられるのは、オンラインショッピングにおける消費者の購買が大いに関係しています。オンラインショッピングの場合、初めて訪れたECサイトで商品を購入する消費者は稀で、多くの消費者は欲しいモノをいくつかのサイトをまたがって比較検討し、価格、機能、デザインで一番気に入ったものを購入しようとします。例えば比較検討するバリエーションが多い靴・衣類などの商品や、宝石や時計など高額な商品の場合にその傾向は顕著に表れます。

比較検討段階に入った消費者やその段階を経て購買意欲が薄まりつつある消費者にもう一度自社商品をアピールするには、興味を呼び戻すリマインドが必要になります。そのため一度見た商品の画像を再度表示させることは非常に効果的と言え、それを実現できるのがリターゲティング広告だったのです。

(※1)リターゲティング広告とは:一般的に自社のサイトを訪れたことのある人に限定して、再訪を促すような広告を配信する広告手法の一つ。ネットショップを訪問したものの商品購入に至らなかったユーザーをターゲットにした広告をさします。

リターゲティング広告が効果的な理由

リターゲティング広告の効果が高い理由は主に2つあります。

(1)購買の可能性の高い顧客へ絞って配信するため

リターゲティング広告は、配信対象として「1.自社のサイトを訪問した人」と「2.自社のサイトを訪問した人に似ている人」の2通りを対象としています。興味がある人・興味を持ってくれる可能性が高い人に広告を配信するので、まったく興味を持っていない人へ広告が配信されることがなく、効率的といえます。

(2)ユーザーが接触する多くの媒体で広告配信するため

リターゲティング広告は、大手ポータルサイト、Facebookやブログなどユーザーが普段生活するうえで接触機会の多い媒体に広告配信を行います。一度ECサイトへ訪問し商品に興味を持ったが購買に至らなかったユーザーへ商品を想起させサイトへ再訪させるのが目的のため、ユーザーへ広告配信するための接触機会が多ければ多いほど再訪の確率が高くなります。

主なリターゲティング広告サービス

「Google」 URL:http://www.google.co.jp/adwords/

Google AdWordsの中で動的リマーケティング広告というサービスとして提供されています。言わずと知れた世界的な大企業ですね。EC向けの広告としてはアドワーズやGoogleショッピングなどもあります。

「Criteo(クリテオ)」 URL:http://www.criteo.com/jp/

パフォーマンスディスプレイ広告という名称でリターゲティング広告が提供されています。

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、フランスで起業し、現在はアメリカに本社があるインターネット広告の企業です。

「楽天」 URL:http://adsales.rakuten.co.jp/

楽天オーディエンス広告商品、楽天DSP広告商品などの名称でサービスが提供されています。広告サービスが非常に豊富で提供価格帯やサービス概要もPDFで公開されています、一見の価値ありです。

「Vizury(ヴィズリー)」 URL:http://web.vizury.com/website/ja/

IT大国でもあるインド発のインターネット広告企業のビズリーです。日本ではまだこれからサービス展開の拡充が期待されます。

リターゲティング広告の導入方法

ECサイトにリターゲティング広告を導入する場合、利用方法や費用・導入条件は広告サービスの提供企業によって大きく異なります。

1.ネットショップASPの場合

ASP業者が提供しているサービスの中にリターゲティング広告を簡単に導入できるメニューを提供している場合があります。ASP業者によって対応・非対応が分かれますので、ご利用のサービスに問い合わせてみてください。

「MakeShop(メイクショップ)」 URL:http://www.makeshop.jp/main/lp/ipclick/

MakeShopが提供しているクリック課金型広告掲載サービス「アイポクリック」へ申込むことで利用可能になります。

「アイポクリック」はCriteo社、Vizury社のサービスに対応しており、初期費用・月額費用0円で利用できるのでお試しで気軽に始めることができます。

「FutureShop2(フューチャーショップ2)」 

URL:http://www.future-shop.jp/tieup/criteo.html

Criteo社、デクワス社のサービスに対応していますが、各サービス提供事業者への申込みが別途必要です。初期費用が2万5千円、月額費用が1万円発生します。

「カラーミーショップ」 URL:http://shop-pro.jp/

リターゲティング広告は未対応。

※注:2015年3月時点での情報となります、詳細は各社にお問い合わせ頂きたいのですが、基本的には掲載されている初期・月額費用に加えて広告費用が発生するものとお考えください。

2.自社開発したECサイトの場合

主にインターネット広告代理店やWEB制作会社経由での利用となります。

いきなり広告代理店を通してというのは費用面や決済面で難しい場合もあると思いますので、あらかじめ広告費用の上限を設定することができる、先に入金しておく(想定外の請求が発生しづらい)形でサービスが提供されているGoogle AdWordsの動的リマーケティング広告から初めてみてはいかがでしょうか?

参考サイト

動的リマーケティングの設定ガイド(GoogleAdWordsヘルプ)

さいごに

ここまでリターゲティング広告の説明を聞くと「効果も高く、ECとの親和性もある!万能じゃないか!」と思われる方もいらっしゃると思います。しかしリターゲティング広告を導入する上で、一点気を付けてもらいたいことがあります。

それは「サイトを訪問したことがある人・興味を持ちそうな人」に広告配信し購買を促すのが目的のため、見込み客やリピーターに購買を促すのには優秀なのですが、まったくの新規開拓や幅広く知名度を上げることには向いていません。

ネットショップを立ち上げたばかりでまだ訪問者が少ないようなショップの場合は、新規訪問を増やすことが優先なので、新規客獲得に効果的なリスティングやアフィリエイト広告などを掛け合わせながら運用していくと良いでしょう。

 

この記事を書いた人

荒谷 翔
荒谷 翔
ITエンジニア、製造業の法人営業経験を経てEC業界へ。主にカート周辺の集客支援サービスの企画担当者として、サービスのマーケティング、ビジネス要件の定義からシステム企画までを担当。